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割り込みビジネスでお金を稼ぐ3つの作法

昔、ある有名なネット企業の社長にお会いしたときに、創業前のお話を伺う機会がありました。
「朝の通勤ラッシュのときに、お金払ってでも座って通勤したいビジネスマンはたくさんいますよね。
そこで、始発駅から代わりのスタッフが座席を取っておいて料金を払ってくれた方に席をお譲りするというビジネスが成り立たないかと考えたんです」
結果、そのアイデアは様々な障害があって実現せずに終わり、まったく別のネットビジネスを立ち上げて成功することになります。
この話を聞いたとき、自分はとても嫌な気持ちになりました。同時に、既成概念を破る発想の柔軟さに少なからず感嘆させられました。


ひろゆきさんのこの発言を見て、ふとそのときのことを思い出しました。
ひろゆき「心臓移植の募金をしても助かる命は増えない。お金で割り込みしてるだけ」
http://alfalfalfa.com/archives/387075.html

2chのスレでは、募金を募る親や、同情して募金を行う一般の支援者に非難の矛先が向いているようでしたが、真に非難を受けるべきなのは「このビジネスモデルを作り上げた黒幕」ではないでしょうか。
今回は人の命と大金が絡むため、どうしても感情的になってしまいそうな話題です。
しかし、命の関与に関係なく「お金を払って列に割り込みする」というビジネスは日本人的価値観の中では許容されがたい内容なのではないでしょうか。


前述の「電車の座席取り」の例も、今回の臓器移植の日本人優先の例についても、(また広義で捕らえればチケットの転売なども)やはり「お金を持っている人が資本の論理で後から割り込む」ということに対する深い抵抗感が私の中にもあります。


しかし、根本的には同じことをやっていながらまったくストレスを感じさせない仕組みがあります。
他ならぬひろゆきさんが関わっておられる「ニコニコ動画」です。
ここに「列の割り込みビジネス」を実現させる要素が隠されているように思えます。
少し考えて思い付いた要素は以下の通り。


・課金する事業者が、元のサービスの提供者と同一であること
→電車の席や、ラーメン屋の並ぶ代行、チケットの転売などを第三者が行うことに心理的抵抗を覚えます。もしJRや店舗、ツアー主催者にお金を払う場合、抵抗感はぐっと低減されます。また、臓器移植を行う場合でも、割り込みの利益が業者に渡るのではなく、提供者にきちんと還元される仕組みが整っていれば(また、その状態が公開されていれば)ここまでの批判は起きないように思えます。

・列の後ろに並ばされた人にも、充分な代替環境が提供されていること
→臓器移植では、後回しにされた人は命が関わってきます。また、首都圏の通勤時間帯も命に関わる、とまでは言えないまでも人間であることを忘れる程度の劣悪な環境に押し込まれます。もし、座れはしなくても隣の人と触れない程度の余裕さえあればまだ怒りが緩和されると思います。
ニコニコは、生放送に入れなくても、他にもたくさんの面白いコンテンツを用意されてますし、エコノミーになっても見られないレベルではありません。

・割り込みを課金化することによる、割り込まれる人へのメリットが明確になっていること
→ニコニコのすごいのは、ユーザーの間に「課金する人がいるお陰で大多数の人も無料で使える」という価値観が広がっていることだと思います。
例えば、「通勤電車の座席取り」をビジネス化した際には、その周りの人にウィダーインゼリーでも配れば案外喜ばれるかもしれません。


と、通勤時間中にもみくちゃにされながら妄想を拡げてみましたが特に具体的な応用が思い付かなかったのでこのあたりで。

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